2015年1月1日

那賀町・辺川神社農村舞台襖絡繰復活公演

「辺川神社農村舞台襖絡繰(ふすまからくり)復活公演」
   ~70年ぶりに、伝統の襖絵が動く~

「まち・ひと・くらし・那賀町編」が届きました。
那賀町相生の「辺川神社農村舞台保存会会長・亀島敬司」 さんからのご寄稿です。

 

昨年2014年の11月23日、那賀町平野に鎮座します辺川神社は、70年ぶりに復活した“襖絡繰(ふすまからくり)” の公演を楽しもうと地元の方々を始め、県内外の各地から500人にも上る大勢の観客で賑わいました。
襖絡繰は、江戸期に人形芝居の舞台背景として始まった物ですが、その後巧妙な仕掛けによる変化の面白さを 見せ物として見せるようになり、独自に=カラクリ=として発展して来た徳島県ならではの伝統芸能であります。
中でも徳島市八多の犬飼農村舞台の物は有名で、よくマスコミでも取り上げられています。
ここ辺川神社農村舞台では、70年の間100枚を超える襖絵が屋根裏でひっそりと朽ちていくのを待っているように 眠っておりました。
数年前、教育委員会がそれらを調査したのが発端となり、保存会を結成し、復活公演を目指して修復及び操作技術の習得 に取り組んでまいりました。
辺川神社の御祭神でありますアメノウズメノミコト様(芸能の神様といわれている)のご加護もあり、素晴らしい天候に恵まれ、 紅葉舞う境内での復活公演ができたことは喜ばしいことでありました。
三番叟でオープニングを務めてくださった、吉田勘禄さんと木偶舎の方々、地元青年によります清流座の皆様、絡繰の三味線伴奏 をしてくださった那賀高等学校人形浄瑠璃同好会の生徒さんたち等地域の絆が一層深まった一日となりました。
本年も2回目の公演を10月に予定しています。
深まりゆく秋の一日を、襖絵で、お楽しみくだされば幸いです。
最後にご来場いただいた方からの俳句をご紹介します。

 ”行く秋の襖絵動く農舞台”

 


 本殿からオープニングを務める三番叟が登場    この顔は?ひょっとしたら吉田勘禄さん

 


   地元青年による清流座も一緒です         三番叟が始まりました

 


                  三番叟の頭です

 


  ふすま絵の前で三番叟が演じられます    こちらは勘禄さんとその仲間木偶舎の方々です

 


             地元青年による清流座も頑張っています

 


    お客様に福を授けます         ふすま絵です。松に梅も見事に修復されました

 


         ふすま絵が動きました。とてもなめらかな動きです(左)
       三味線を演奏するのは県立那賀高等学校人形浄瑠璃同好会の皆様です(右)

 


                 みなさんにレクチャー(私)

PAGE TOP