2022年3月22日

新開桜が満開です

2022年3月21日、阿南市役所前広場の一角に早咲きの「新開桜(しんがいざくら)」が、満開です。
道をはさんで、市役所駐車場(旧阿南保健所跡地)の周りにも植えられています。

阿南市富岡町に「牛岐城址公園」という市民の憩いの場所があります。

郷土史家の米田賀子さんによると、今から600年前、足利氏により室町幕府が京に開かれる際に、下野国足利・新田郷の細川氏の家臣として、北武蔵(現・埼玉県深谷市)にあった「新開氏」も上京しました。
時は戦国時代、群雄割拠する戦乱の中で、新開氏は阿波国守護となった細川氏の重臣として、ついで三好氏を支えて牛岐城(当時は牛牧城)に拠り、この地を良く統治しました。
その際に、故郷武蔵の国より「三峯神社祭神」を分霊して祭り、故郷の地にあって愛でられていた「寒桜」も、この地に移植したのでした。

この桜は寒桜とオオシマザクラなどの従来種との自然交配で生まれた桜と思われ、もしかすると地元ではちゃんとした呼び名があったのかもしれません。
その桜を、後の人が城主新開さんへの敬愛を込めて「新開桜」と呼ぶようになったといわれています。

どうやらこの辺りでは河津桜、蜂須賀桜に続いて咲き、ソメイヨシノよりも少し早く満開になる品種のようです。
余談ですが、平成30年末に新開氏とゆかりの深い湯河原町などに、阿南市から新開桜の苗木10本が贈られているそうです。(阿南市H.O)。

 

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