労働者の祭典 第87回メーデーを開催しました
日 時:2016年5月1日(日)9時30分~
ところ:阿南市市民会館前駐車場
参加者:12組合。160名
内 容:特別決議、メーデー宣言、プラカード審査、デモ行進
来 賓:岩浅嘉仁阿南市長
久米良久阿南市議会議長
株本順和 徳島人権・平和運動センター事務局次長
橋本幸子阿南市議、小野毅阿南市議
日下公明阿南市議、仁木啓人阿南市議
松崎清治徳退連南部地協会長、山本真史四国労金阿南支店長
2016年5月1日の日曜日、第87回メーデー阿南那賀海部地区集会が開催されました。
日曜日ということもあって、昨年よりぐんと多い総勢約160名の方が結集しました。
雲一つないような快晴で、屋外で何時間も大丈夫かなあ、とお互いに心配する声もありましたが、逆にみんなの熱気の方が周りの暑さを返り討ちにしているようにも見えました(笑)。
さてメーデーは「働くことの尊厳について働く者同士が確かめ合い、同時に社会にアピールしていく重要な場である」と言います。
日本で初めてメーデーが行われたのは1920年、東京・上野公園に集まったおよそ1万人近い労働者が、8時間労働制や最低賃金法の制定などを訴えました。
その後も労働者たちは常に抑圧や切り捨ての仕打ちにさらされながらも、団結してこれと闘い、押し返し、その積み重ねの上に、こうして私たち働く者の権利やワークルールが築きあげられたことを決して忘れてはならなりません。
しかしながら、その獲得してきた権利が、今、安倍政府のもとで、数の力によって次々と、かつやすやすと奪い取られ、労働法制は根本からの大改悪の危機にさらされています。
司会:四国電労阿南火力・長尾委員長 開会宣言する王子製紙新労・葉田支部長
「熊本地震被災の皆さんへ支援の輪を広げましょう!」
「心を合わせ、力を合わせ、団結・連帯してともに頑張っていきましょう!」
いつも味のあるお話・岩浅市長 「早く経済の好循環を!」と力強く久米議長
徳島人権・平和運動センター株本順和事務局次長 日下公明・市民クラブ会長
議長は前田正年さん(JP・左)と鎌田耕一郎さん(新日本電工)
デフレからの脱却と称して進め、円安・株高だけに偏重したアベノミクスは、一部の企業や株主、富裕層や投資家だけが有利になる政策であり、異次元緩和などの「ショック療法」による景気対策は、いたずらに副作用の連鎖を生むばかりで、もう明らかに破たんしているにも関わらず、なおも打つ手打つ手がますます日本を泥沼に押し込めていることに、安倍総理は、気が付かなければなりません。
景気好循環の実現に向けて、働き過ぎや長時間労働、低収入や健康被害もたらし、家族の形成や子育てを阻害して少子化を生み出している働き方を根本から改め、働く人々の雇用保障や生活安定よりも、大企業の利益を最優先するという政治・経済の鉄板の仕組みを、今こそ転換させなければなりません
「人への投資こそが持続可能な成長への道」なのです。
快晴の日差しのなか、集まった方々から熱い思いがあふれる「異議なし」の声と拍手
安倍総理は、国民の反対を無視し、年金積立金を大量に投入してまで株価をつりあげ、みせかけの景気回復を演出してきました。
このうわべだけの円安・株高は、まさにバブルそのものであって、空論の上に進めているアベノミクスが、実体経済を動かすことなどできないということは、この間の景気の動向を見れば一目瞭然であります。
黒田日銀総裁:「マネタリーベース(資金供給量)そのもので、直ちに物価、あるいは予想物価上昇率が上がっていくということではない」(2016.2.23)
竹中平蔵:「滴り落ちてくる(トリクルダウン)なんてないですよ。あり得ないですよ」(2016.1.1放送「朝まで生テレビ!」)
アベノミクスの推進役であるこの二人が、他人事のように口を滑らせたこの言葉は、まさに追い詰められた詐欺師が吐き出した、罪逃れのための見苦しい自己弁護です。
今春闘は、安倍内閣が笛吹けど踊らず、この景気が一過性のものであり、先行きが不透明・不安定な状況の中では、企業側から「剰余金を放出してまでベアや設備投資などやれない」という口実に使われてしまうだけなのであります。
今、社会は安倍政府の偏重した政策の暴走によって、経営の効率と利益の獲得を何よりも最優先する方向へとひた走り、安心安全を無視した「規制緩和」という名の弱肉強食の社会。強きを助け、弱きをくじく不条理な社会の中で、勤労者は今、「弱者」という境遇に押し込められていると言わざるを得ません。
それは「労働者派遣法」という悪法によって、あるいは労働者保護ルールの改悪によって。
社会保障の様々な改悪によって。
ほとんどの勤労者や大衆は、底知れない不安の中で毎日を過ごしています。
「サービス残業したらあかん」「STOP THE 格差社会」「NO ハラスメント」「子育てしやすい職場に!」「めざせ!待機児童ゼロ!」「子供たちに平和な未来を!」「安心と希望があふれる社会の実現を!」「STOP 派遣切り、貧困社会、消費税増」「若者をもっと雇って!」
メーデープラカードに溢れるたくさんの切実な声。これは国民全体の声です。
安倍総理には聞こえないのでしょうか、それとも聞こうとしないのでしょうか。
岩浅阿南市長をはじめ来賓の方々から、それぞれお祝いのご挨拶や、熱い檄、またメッセージをいただいたあと、3件の特別決議とメーデースローガン、メーデー宣言が採択されました。
<メインスローガン>
支え合い 助け合う
心をひとつに力を合わせ、暮らしの底上げを実現しよう!
<採決された決議>
○2016中小春季生活闘争未解決組合を支援する特別決議
○良質な公共サービスの確立を求める特別決議
○憲法改悪を阻止し、部落解放・人権政策確立を求める決議
熊本地震被災者救援カンパをされる方々「よろしくお願いします」「ありがとうございます」。
「戦争法廃止へ!」退職者連合南部地協が1等賞をゲットしました!
<さあ、いよいよデモ行進へみんなで一緒に出発です>
デモ行進では、歯朶山加代さん、橋本幸子さんがコーラーとなって、
- 格差拡大・負担増 反対!
- 首切り許さず、雇用を守れ!
- 公正なワークルールを確立するぞ!
- 年金運用の政治介入は許さないぞ!
- 弱い者へのシワ寄せを許さないぞ!
などとみんなでシュプレヒコールをあげながら約1時間のコースを歩きました。
<デモ行進のあと、恒例の抽選会が始まりました>司会は阿南市職労連・山口書記長
谷本支部長(クラボウ)の魔法の指が次々とラッキーな当選者を生み、歓声が響きます。
「ママやったよ!」「すごいねっ」 ろうきん特別賞は今年も2本!
笑顔、笑顔のうちに抽選会も終わり正午前に解散となりました。
皆さん、暑い中大変お疲れ様でした。
私たち労働者の処遇を改善し、底上げ・底支えを行い、不当な格差是正をなくして経済の好循環を実現し、誰もが生き生きと暮らせる福祉社会をめざしましょう!
私たちをとりまく状況は内外ともに閉塞感が漂う厳しい状況ですが、
希望を失わず、みんなで力を合わせて、弱者や小さい声が埋もれない社会の実現の為に共に頑張っていきましょう。