第34回阿南市民平和祈念集会が開かれました
2018年8月6日(月)午前8時から、阿南市役所前広場にある平和祈念の塔前で、第34回阿南市平和祈念集会が開かれました。
岩浅嘉仁阿南市長はじめ市職員、連合南部地協加盟組合、徳退連南部地協、各種団体など多くの市民の方々が参加し、核兵器の廃絶と恒久平和の実現を願いました。
左から 松崎委員長 岩浅阿南市長 住友市議会議長 原爆とすべての戦争犠牲者に対して黙とうをささげる
岩浅市長へ「平和な社会の実現を求める要請書」を手渡す
反核・平和の火リレーに参加する皆さん リレーの出発
連合徳島南部地協加盟の組合の皆さん、徳退連南部地協加盟の皆さん、早朝より集会に多くの方が参加していただきありがとうございました。
これからも職場や地域の皆さんと連帯し、平和運動を進めていきたいと思います。ご協力お願いします。
松崎清治第34回阿南市民平和のつどい実行委員会委員長のあいさつ全文
おはようございます。厳しい暑さが続く中、第34回阿南市民平和のつどいに参加いただき深く感謝申し上げます。まずは、大阪北部地震、西日本豪雨災害に見舞われ、避難生活や生活再建にご苦労されています被災者の皆さまに心からお見舞い申し上げます。そして一日も早い復興を祈り、支援活動を強めたいと思います。
さて、広島・長崎被爆から73年を迎えました。私達の、平和祈念集会も34年を迎えました。 この間に、核兵器廃絶の運動も飛躍的に変わってきています。1つは、昨年の7月に122か国が採択した、国連「核兵器禁止条約」が誕生しました。9日の長崎市の平和集会に国連事務総長が初めて参加されます。2つめは、6月の米国と北朝鮮の首脳会談によって、朝鮮半島の非核化が具体化されようとしています。65年間続く、朝鮮半島の戦争状態を終結し、最終的には南北の自主的平和統一を支持したいと思います。
私達の平和のつどい実行委員会運動も、来年の35周年に向けて、核兵器禁止条約の調印を求める意見書の採択運動や、朝鮮半島の緊張緩和に向けて平和的対話の前進を強く政府に求めたいと思います。 私達の前にある、広島市・長崎市から贈られた被原爆の石のモニュメントは「子供たちに核のない世界を」贈るための市民の決意の表れです。私達は、これらに加えて「被爆のアオギリ」の植樹を岩浅市長にお願いしています。来年の35回平和集会には「アオギリを守り、育てる」機会にしたいと思います。阿南市、市議会、市民の皆さんのご理解とご協力をお願いします。 最後になりましたが、「平和の火リレー」の皆さんには、猛暑の中、健康に注意し、若い皆さんの力で、平和を守る声を、県内につなげていって下さい。
本日はありがとうございました。 2018年8月6日 第34回阿南市民平和のつどい実行委員会 委員長 松崎清治
第34回阿南市民平和祈念集会平和宣言の全文
73年前の今日、1945年8月6日午前8時15分、人類史上初めての原子爆弾が広島市に投下され、その3日後の8月9日午前11時2分には2発目の原子爆弾が長崎市に投下されました。凄まじい熱線と爆風と放射線は、おびただしい数の尊い命を奪い、負傷者を出し、かろうじて生き残った人々の心と体に、73年たった今も癒えることのない深い傷を刻み込みました。私たちはこの恐ろしい原子爆弾が二度と使われないことを願って、核兵器の廃絶と恒久平和の実現をめざす強い意志を幾度となく内外に訴え続けてきました。 しかしながら、現在においても、核兵器保有国とその傘の下にいる国々は、核兵器によって国の安全を守ろうとする考えを依然として手放そうとせず、核兵器の禁止を先送りしようとしています。 また、私たちを取り巻く世界情勢は、地域風葬やテロ、差別や貧困がもととなり、多くの人が命を落としたり、人間としての尊厳が蹂躙されるなど悲劇が今なお繰り返されています。 しかし人類の未来を決めるのは私たち一人一人です。73年前の悲惨を極めた地獄や被爆者の人生を、もしも自分や家族の身に起きたらと、私たち自身のこととして考えてみてください。私たち一人一人は微力ですが無力ではありません。ヒロシマ・ナガサキの悲劇を三度繰り返さないために、そして、核兵器もない、戦争もない平和な世界を築くために被爆者とともに伝え、考え、行動しましょう。 いまわが国では、政府・与党を中心に憲法改正についてさまざまな意見が交わされていますが、「政府の行為によって再び戦争の惨禍が起こることがないやうにする」という日本国憲法前文には、平和を希求するという日本国民の固い決意が込められています。今こそ日本国憲法の崇高な平和主義のもとで73年間戦争をしなかった事実を重く受け止める必要があります。日本国憲法に込められた「戦争をしない」という誓いは、被爆国日本の原点であるとともに、未来に引き継ぐべき遺産であります。かつて戦争が多くの人の命を奪い、心と体を深く傷つけた事実を、戦争がもたらした数々のむごい光景を決して忘れない、決して繰り返さない、という平和希求の原点を忘れないためには、戦争体験、被爆体験を語り継ぐことが不可欠です。 私たちにとって、最も基本的な権利は平和を享受する権利です。しかし、権利は不断の努力によって獲得するものです。市民一人ひとりが平和学習を深め「平和擁護非核都市の宣言」(1982年9月27日)の具体化を図っていくことが、平和のまちづくりの第一歩です。「子供たちに核のない世界」を実現することは至難の業であっても、決して幻想ではありません。 本日の平和祈念集会にあたり、原爆・戦争で亡くなられた方々のご冥福を心からお祈りするとともに、核兵器廃絶と世界平和の実現に向けて、市民一人ひとりが力を合わせ行動することを宣言します。 2018年8月6日 第34回阿南市民平和祈念集会
※参考資料
平和擁護非核都市の宣言の全文
町には子どもの笑顔がある。いたるところ市民の歌声が聞こえ、おどりがある。ここには私たちの暮らしがある。海を越えたかなたにも、同じ人間の暮らしがある。いま地球を覆う核兵器は、あらゆる命の営みを、この幸せを奪い去る。私たちは、この暮らしを守り、自由を守り、恒久の平和を誓う。私たちは、平和のために、核をもつすべての国に核兵器を捨てよと訴える。平和と幸福を願うこの市民の声を平和擁護非核都市阿南市の宣言とする。 以上決議する。 1982年9月27日 阿南市議会